天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

北海道の中学入試事情と人気校の傾向

北海道では首都圏や関西圏のように中学受験が一般化していません。
もっとも多くの受験生を集める函館ラ・サール中学の受験者は道内より圧倒的に東京や大阪会場のほうが多くなっているほどです。
道内での中学受験といえば、まずは北海道教育大附属の各中学校でしょう。
札幌、旭川、釧路、函館、いずれも小学校と中学校がありますが定員は小学校のほうが多く
中学校では結構な競争になっているとか。
とはいえ、特に入試問題が難しいわけではなく地元塾などで基本問題を訓練した生徒が順当に合格している様子。
附属の高校はなく、生徒の多くは地元の公立トップ校に進学します。
ただし、受験指導が行われないのは首都圏の国立附属校同様で、塾通いが前提のようです。

ほかに人気があるといえるのは、学校単位で見ると北嶺中のみでしょう。
東大や国公立医学部への合格率が高いので、やや不便な立地にも関わらずそれなりの難易度を示します。
もう一つ、札幌大谷中「英数選抜コース」は「共学の北嶺を目指す」として
人気を集めいてます。共学であることのほか都心に近い地下鉄駅から徒歩5分と
北嶺と比べてかなり立地が良いというのも強みでしょう。
首都圏で近年実績を伸ばしているいくつかの一貫校に似た要素が多く、期待を集めているようです。

この二校は入試問題の特徴もどこかで聞いたことのあるような内容。
国語は記述ばかり、社会には簡単な問題や過激な難問が多いなど差がつきにくいのに対して
算数は穏当なレベルで差がつきやすくなっているのです。
基本の知識と作法を身につけ、最低限の答案を書けるようにしておくというのが対策でしょう。