天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

北海道の私立大学入試事情

北海道では、ほかの地方と同じく圧倒的に国公立大学が優勢で
首都圏や関西圏で言う「中堅以上」の難易度を示す私立大学は数えるほどしかありません。

唯一難関と言えるのが酪農学園大学獣医学部
難易度の割りに報われないのではないかという声もありますが
日本では子ども数が減るのに反比例するかのようにペットの数が増えていますし
十分根拠のある人気だと思います。

もう一つ、難易度がそこそこ高く中堅レベルと言えそうなのが
北星学園大学の英文科。名称こそ文学部ですが、カリキュラムや入試の形態などは外国語学部寄りです。
首都圏で言えば獨協大学が近いでしょう。
就職も獨協同様に(文学部としてはですが)強く、人気業界への実績もあるようです。

あとは概ね一問一答型が中心のステレオタイプな私大入試が行われているのですが
難易度で言えば侮れないのが看護学科。
私大の中では工学部や法学部はもとより、歯学部・薬学部などよりも高いのですが
ほぼ100%の就職率と高待遇を考慮すれば妥当なのかもしれません。


一方で、「入りやすい割に得な大学」というのも全国と同じ傾向で存在します。
一つは名門女子大。札幌では藤女子大というのがそれにあたります。
難易度はたいしたことがないのに就職には強く、文学部としては先に挙げた北星学園以上です。

もう一つは札幌からやや離れた札幌圏の大学。
恵庭市北海道文教大学(相応に難易度が高い看護学科は除く)や
千歳市千歳科学技術大学がそうです。
難易度的にはセンター方式で科目が少ないのに合格ラインは50%前後と散々だったりしますが
企業からの評価は札幌市内の大学に勝るとも劣らないようです。