天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

札幌で中学受験がすすめられる地域・ケース

 札幌では特に地元の北大に対して公立高校が圧倒的に強いため、中学受験をすすめられるケースは限られてきます。

 地域にかかわらず中学受験をすすめられるとしたら、医学部を強く志望する男子(北嶺)と推薦入試で道外の私大進学を希望するケース(立命館慶祥)、海外の大学への進学を希望するケース(札幌開成)くらい。

 あとは、住んでいる地域次第でしょうね。学校の最寄り駅まで一本でいけるとかやスクールバスの沿線であれば選択肢に入ってきます。

 具体的には学園都市線(教育大附属)、や地下鉄東西線白石新札幌間(北嶺)だと地元公立中のレベルもあまり高くないようなので受験を考えるべきかもしれません。

 

 北嶺はスクールバスの経路をホームページに細かく載せています。地下鉄沿線以外でも意外と経路が豊富です。

南郷13丁目・白石・福住コース

地下鉄南郷13丁目駅→地下鉄南郷7丁目駅→地下鉄白石駅月寒中央通7丁目→地下鉄福住駅→つきさむ温泉前 →ヤマダ電機清田店前→学校到着

南平岸コース地下鉄南平岸駅→西岡3条4丁目→福住2条4丁目→清田3条2丁目 →真栄橋→学校到着

厚別・新札幌コースJR厚別駅→JR新札幌駅東栄通北→平岡公園小学校前 美しが丘3条2丁目→学校到着

南郷18丁目コース地下鉄南郷18丁目駅→地下鉄大谷地駅→厚別南5丁目→平岡小学校前→北野交番前→真栄入口 →学校到着

 

教育大附属の場合はスクールバスではなく路線バスになりますが、

 麻生から茨戸川までの石狩街道、栄町からの篠路通りを通っていきます。

 

 立命館慶祥SPや札幌日大の特待生等の場合、入学すると学校全体では少数派となることが確定しているため、受験生本人の性格が向いているかどうかの検討が必要だと思います。向いているのは周囲に流されないタイプや北大志望だが内申点を取れそうに無いタイプ。逆に、周囲に流されるタイプや一般クラスの子をバカにしてしまうようなタイプには勧められません。また、北大志望で内申点がふつうに取れそうな子であれば札幌北高校を目指せばいいでしょう。最近は入試でも南北の差がはっきりしてきているので内申点を取れるなら北高校は以前ほど難しくありません。

 最後に、あまり中学受験をすすめないケースも挙げておきましょう。まず、東大・京大など道外の難関国立大学(医学部以外)を視野に入れたい場合。札幌南高校の実績がずば抜けているので、中学受験はすすめません。受験勉強より中学・高校の先取りに力を入れるといいでしょう。

 もうひとつが向陵中の学区に住んでいる場合。地元公立中のレベルが高い上に受験が必要ないずれの中学にも通いやすいとは言えないからです。以前は学力レベルの高い子が多い中学校が3K2Fなどと呼ばれてきました。これも実際は附属中が別格だったのでひとくくりにするのは乱暴だと思いますが、今はどうも向陵中が一歩ぬけ出しているようで附属中との差も縮まっています。附属中の教育内容に強く惹かれているなど特段の事情がなければ、わざわざ他の中学を受験する意味はないと思います。