天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

英語(私立中高一貫校向け)

「トレジャー」のような一貫校向け教科書には
教科書ガイドがありません。
そして、一年一冊のペースで学習していくと
中2の後半あたりから高校レベルになります。
さらに中高一貫校では「シリウス発展編」のような
かなり難しい文法問題集を使う場合があります。
これらはうまく使いこなせれば高い学力がつくのは
間違いありませんが、開成のようなトップレベルの学校でも
十分使いこなせていない生徒が大勢いるのが実情です。
どうしてもダメなら、これらの教材を扱える塾や家庭教師(例えば私)
を利用してほしいのですが、その前にできることもたくさんあります。

まず、単語や熟語を覚えること。
一貫校向け教材はとにかく語彙レベルが高いので、
油断しているとわからない語句だらけになってしまいます。
どの単語がわからないのかはっきりしていれば
辞書で調べれば一応解決できますが、熟語はそうもいきませんし
調べる時間がかかりすぎると他の学習に支障がでます。
それまでの学習で身につけておくべき単語や熟語を
見て(読んで)即座に意味を言えるようにしておく必要があるのです。
学校で単熟語帳を渡されている人は、まずそれを覚えることです。
それぞれの語句を発音して間髪いれずその意味を言う。
1ページ続けて成功したら次のページに進むという学習を
3週もやれば、授業もかなりわかるようになると思います。
単熟語帳を持っていないという人は
「cube1500」のような市販教材を用意してください。

もうひとつ、一貫校向け教材を使いこなすポイントがあります。
「トレジャー」が典型的なのですが、公立向けのものと比べれば
導入部や章末に訳・解説付きの例文が充実している傾向にあります。
ここを最大限に活用するのです。
例文と訳を対照して構造を理解できるだけでなく、
すらすら訳せるようになるまで繰り返し読めば
似た形の英文は理解するのが容易になります。
日本語から英語も言えるようにする(いわゆる例文暗記)
までやれば演習中心の文法授業にも対応できるでしょう。

蛇足ですが、中高一貫用の学校教材は代替品がない場合も多く
したがってオークションで高値で取引されたりしますので
不要になっても捨てないことを勧めます。
捨てるくらいなら1冊300円とかで私に譲ってください。