天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

公立高校入試「ボーダー」

大手塾が速報の数値を出しているようですが、例年それは「安全圏」の数値です。
本当のボーダーラインはたいていそれより幾分下です。
数年前には「ボーダー」ライン発表とともに大半の塾生が泣き出してしまうという事件もあったそうです。
ボーダーラインというのは本来合否の境目になる点数のことです。
現在出回っている数字は本来の意味のボーダーラインではありません。
その数値を元にしたテレビや新聞も同様です。
本当の予想ボーダーラインは例年道コン事務局が出しています。
内申がAランク真ん中の場合、ラインが200点を超えているのは
札幌南(225)札幌北(215)旭川東(201)釧路湖陵理数(222)くらい。
札幌東は200ちょうど、札幌西は197なので、理社で稼げば英数国は6割程度でも、
つまり裁量問題でほとんど得点しなくても受かってしまう計算です。


ただ、少なくとも裁量問題採用校の受験生については
大手チェーン塾発表の数字くらいには得点していないと後々困るでしょう。
あの程度の数学や英語なら、北大を目指すなら最低7割、それより上の大学を目指すなら8割くらいは取れてないとダメです。
それらの大学の対策はできません。上位進学校はそのレベルに合わせた指導をしますから
高校に入ったとたんについていけなくなってしまう可能性が高いのです。

しかし、学校でも塾でもそんなに点数を取れるようなやり方は習ってない!
という人が大半というのが現実でしょう。
そこでおすすめするのが拙著「学習の作法実践編」です。
進学校の授業やテストについていくための勉強法、思考法を具体的な問題を使って解説しています。
「高校に入れば遊べる!」などといった不誠実な指導を受けていた方には申し訳ありませんが
せっかく入った高校でついていけなくなりたくないなら今のうちに
進学校の生徒にふさわしい学習法や思考法(学習の作法)を身につけておくべきです。