天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

京大の試験問題流出事件について

各所で報道されている通り、京大の文系数学全問と英訳の問題が流出し、
一部は試験時間内に解答が投稿されたようです。

ただ、それを見た受験生がいたとして有利になったかというと微妙なところだと思います。
英訳は寄せられた解答そのものの精度があまり高くありません。

数学は第1問から第4問までは答えを出すだけなら易しい問題です。
図や表などをしっかり書いて正確に論証できているかどうかで差がつく、京大数学の傾向が強く出た問題ですね。
第5問だけは少し難しく、満点を取らせまいとする問題のようですが
問題のサイトでは試験時間を過ぎてから解答が寄せられています。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1256266412

京大の合否にとってはさほどの影響はないように思われます。

しかし、同じことが他大学で行われたら大変です。
たとえば早稲田大学上智大学の一部の学部では全問マーク式ですし
東工大の化学の試験は、数値を埋めるだけの形式になっています。
こうした大学はより徹底した対策を迫られることになるでしょう