センター試験の都道府県別平均点が一部で出回って話題になっています。
950点満点として全国平均点608に対して首都圏が高い、特に東京神奈川は670を超える。
その他の大都市圏は全国平均前後のところが多く、
宮城県を除く東北や福岡県を除く九州などでは600を下回り明らかに低い。
小中学生の学力が高いはずの秋田県や福井県の
「高校生の学力」が低いのはどういうことだ、というのです。
この意味を正しく理解するためには
センター試験の受験者がどういった層なのかを知っておく必要があります、
そもそもセンター試験の受験者数(現役)は18歳人口の4割もいません。
15歳人口のほとんどが参加する高校入試とは違うのです。
特に首都圏では「出来る子が受ける試験」とのイメージが定着しています。
さらに、950点満点で受験する生徒の割合は地域によって大きく異なります、
この割合は全国平均だと60%程度ですが
私大志望者の多い首都圏では30%程度に過ぎず、
逆に私大志望者が極端に少ない地方においては90%を超えることもあります。
首都圏以外の大都市圏は、やはり全国平均程度です。
さて、話が見えてきましたね。
平均点と一口にいってもそれが誰の平均点なのか。
上位10%の平均点なのか25%の平均点なのか40%の平均点なのか。
「内定率」や「中小企業求人倍率」などごく一部の人間しか母数に含んでいない
指標あたかも全体の状況を示しているかのように利用されているようですが
センター試験の都道府県別平均点にも同じ要素があります。
リテラシーをさらけ出すことになりますので、論じる際にはくれぐれもご注意ください。