文系大学入試の最大の特徴は国語の割合が大きくなることです。
多くの大学で、国語の配点が理系の数学と同等以上のものがあります。
国語の試験がない慶応大学でも、小論文や英語の中で国語力が問われます。
難関大学の文系英語では、日本語で読んでも理解が難しいような長文が出題されるのです。
したがって、「高2までは英語と数学に重点をおいてやれ」とか
「英語の目処がつくまではひたすら英語をやれ」といった言葉を真に受けてしまうと
バランスが悪くなるばかりか、肝心の英語でも伸び悩むことになりまねません。
早いうちから国語を伸ばすべきだというのは文系難関大受験に共通の戦略になるでしょう。
「国語は勉強しても伸びない」というのも全くの誤解です。
詳しくは書けませんが、正しいやり方で勉強すれば確実に伸びます。
次に学部系統ごとの特徴に移りますが、注意しておきたいのは
見た目の配点と実質的な配点が常に等しいわけではないということです。
見た目の配点が大きくても難問を多く含むなどの理由で実質配点が下がるケースは多いです。
英語については大学によって重視の度合いが大きく異なるものの
概ね系統ごとに以下のような特徴があります。
人気の法学部系は英語の配点が高いことが多いです。
TOEFL的な硬めの文章が多く出題され、設問もよく練られているようです。
英語が得意でも現代文をおろそかにしていると、思わぬ苦戦を強いられるでしょう。
早慶など、数学の選択ができない所ではさらにこの傾向が強くなります。
法律系の資格を取るために必要な勉強量の多さを考えれば、妥当なところだと思います。
ほかにも国語に論理的文章が多い、記述量が多いといった法学部色が出るところが多いですね。
経済・商学部系は数学の配点が高くなります。
社会と比べるとあからさまに数学選択が有利な大学・学部も多数存在します。
英語ではTOEIC的な「難しくはないが量は多い」という出題が多いです。
理系からの転向者が多く見られるのもこの系統の特徴です。
人文科学系は国語、特に古文・漢文の比重が高くなります。
現代文もそうなのですが、古文・漢文で本格的な読解問題が出題されるため
配点以上に差がつきやすいのです。英語は語彙レベルが高くなりやすい。
日本史や世界史で文化史の比重が高くなるのも特徴。
これらの特徴は大まかなものであり必ずしも該当しない場合もあります。
しかし、志望系統が早めに決まっていればより効率的な学習が可能になるでしょう。