天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

いわゆる「地帝」について

受験界では北海道大学東北大学名古屋大学九州大学の4大学を「地帝」と呼ぶことがあります。
これらに東京大学大阪大学京都大学の3大学を加え「旧帝国大学」略して「旧帝」と
呼ぶことは一般的ですが中でも地方にあるということで「地方旧帝国大学」略して「地帝」
というわけです。
さて、これら地帝は偏差値で見ると旧帝の残り3大学より幾分落ちるわけですが
入試制度の面においてもグルーピングされるに足る特徴があります。
制度において、「地帝」はいずれもAOや推薦入試をおおっぴらに行っています。
おおっぴらに、といのは例えば東大にも帰国子女入試に編入という一般入試以外の入試方法があるから言うのですが、これらのようには「裏口的」と見なされません。
また、一般入試の配点はセンターが2次に対してやや高めになります。
以下、各大学の難易バランスを見ていきましょう。

北大は数学や文学部の社会が易しく国語が難しめとなっています。早稲田みたいですね。
何を血迷ったか、2007年は数学が大幅に難化したので驚いた受験生が多かったでしょう。
しかし、この難易度でも他科目と比べれば数学は易しめなのです。

東北大は数学が難しく、なぜか英語が簡単です。
配点から見ても数学は伝統的に重視しているということだと思いますが
英語が易しい理由については詮索しないのが賢明でしょう。

名古屋大学はわりとよく難易度や形式を変えてくるのでつかみにくいですが
強いて言えば直接基本知識を問う設問が結構ある古・漢文が易しめ。

九大は科目間のバランスがとれています。
どの科目もそう難しい問題はないが量がやや多目なので
東大に近い傾向と言えます。