天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

受験マニアが見た日本語教育能力検定 戦略編

試験1 文法40点 その他知識60点 (90分)
試験2 リスニング40点       (30分)
試験3 知識問題80点 記述問題20点 (120分)

合計240点。 7割(168点)あればほぼ合格、という試験です。
記述問題の点が0点でも合格出来るように、マークで168点を取ってしまうことを目標にするといいでしょう。
記述問題の点数が通知されることはありません。
私のマークシート自己採点結果は試験1が81、試験2が34、試験3が63の合計178点です。
細かいところまで勉強した人ならもっと取れる思います。

さて、点数のとり方の戦略について。
「知識問題」が多いので、ここを押さえるのが良さそうに見えますが、じつはそうでもありません。
単純に用語を問うだけの問題は少なく、ちょっとした応用になっているものがほとんどだからです。
そして、マイナーな論文にしか出てこないようなものすごく細かい事項が問われたり
答えが一つに決まりにくかったりという「悪問」が結構な割合で存在します。
そのため、ちょっとした応用を素早く処理したり、「悪問」で考え込まずとりあえずマークして先に進んだりという
狭い意味での「受験技術」がかなりのウェイトを占める試験になってしまっているのです。
実際、資格予備校の解答速報が、業者によってずれる問題も5個や10個はあります。
これは推測ですが、どうも大問によって悪問が集中していたりすることがあるので
おそらく難易度をうまく調整できていない作成者がおり、その作成者の担当部分が問題を起こしているのではないでしょうか。
一方、マークシートという性質上、答えがはっきりわからなくても2択までに絞るようなことは結構できます。
答えを知らないからといって直ちに不正解と決まるわけではない。
細かい知識がなくとも、期待値で言えばそれなりの点数は取れるということです。
やはり「文法」や「リスニング」で堅く取れるようにすることのほうが試験対策として重要だと言えます。
これらは練習してパターンを覚えれば、安定した点数が取れるようになる分野だからです。