天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

「何周すればいいか」がいかに無意味な質問か

ネクステを3周すれば満点がとれますか?
青チャートを5周すれば東大に受かりますか?

結構よく見る質問です。
こういう質問をする人はそもそも勉強というものを理解できていないので
難関大に受かる可能性は非常に低いと考えられます。
受験勉強をゲームで言えば最近のぬるいRPGのように一定の作業量をこなせば
自動的に攻略できるようなものだと誤解しているのです。

実際の受験勉強は例えば対戦格闘のようなゲームに近い。
危ないながらも100回攻略したことがある人と、ノーダメージで素早く攻略できる人
ハイスコアを取れるのはどちらでしょうか?
ノーダメージで素早く攻略できる人ですよね。
攻略本や攻略サイトで攻略法を知った結果だとしても
ノーダメージで素早く攻略できる人の方が高い点数を取ります。

もう少したとえ話をしてみましょう。
レースゲームであるコースをクラッシュしまくりつつ100回プレイした人と
コンスタントに1分以内でゴールできるようになった人
タイムアタックで勝つのどちらでしょうか?
コンスタントに1分以内にゴールできるまで練習した人です。
攻略本や攻略サイトで攻略法を知った結果だとしても
コンスタントに1分以内でゴールできるようになった人の方が速いのです。

ところで、最近のゲームの中には苦手なステージだけを集中的にプレイできるような
「プラクティスモード」がついたものが結構あります。
あれは便利ですよね。
やられるパターンさえ克服すれば、ノーダメージとはいかなくてもノーミスでクリアする程度なら
結構できますからね。

もちろん参考書や問題集はいつでも任意のページから始めることができます。
自由度がわりと高いものが多いので、攻略法は人それぞれでもいいんですが
「受かる勉強法」みたいな攻略本もいっぱい出てますよね。
私が書いた「攻略本」も来月発売されるようです。