天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

ドラゴン桜2に登場した過去問(英作文)に対する予備校の解答

 テレビドラマ「ドラゴン桜2」第3話では早くも東大の過去問を使ったテストが登場しました。TverGyaOで今週末まで配信されているので、どういう問題だったかよく覚えていないという方はこちら

tver.jp

からどうぞ。問題は35分頃からで、東大専科の生徒たちの解答(なんとか合格点)とライバルの解答例(合格点に達しない)も紹介されています。

 では、満点になるのはどういった解答なのでしょうか。元になっている2012年の問題の解答例は、まだ河合塾のサイトで見ることができます。

 解答例1は

  お互いに考えていることがわかれば秘密がなくなるので誤解は避けられるようになるだろうが、プライバシーもなくなってしまうので人々は強いストレスにさらされることになるだろう。

  というもの。

 解答例2は

  お互いのほんとうの気持ちがわかるので、だれがほんとうの友だちなのかすぐわかるようになるだろう。しかし、会話スキルが下がるのではないか。人間は怠けるものなのでもしその必要がなければ自分の考えを表現する努力をしなくなってしまうだろうから。

  というものです。

 

 文系に強いとされる河合塾だけあって、受験生が厳しい制限時間内で書けそうなギリギリのラインで作成している感がありますね。おそらくは解答例1が合格者の多数派に近い内容だと思います。状況を具体化し、メリット・デメリットを分析するような学習の作法が身についていれば、発送段階で困ることはないレベルの問題でしょう。