天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

【一冊を完璧に】について①核となる本の選び方(特に勧めるテキストのまとめ)

私がカリキュラム作成のベースとしてきたのは和田式や福井式といった
狭義の受験技術というより、自分が高校時代受けた「週テスト」を中心とする
ラ・サール高校(没落前)のやり方です。
「週テスト」の範囲になるのは市販の有名な参考書・問題集が多く、
その意味では「和田式」などの受験技術と同様。
科目によっては、明確に「一冊を完璧に」することを意図して
何度も試験範囲にされた本がいくつかあります。
当時のラ・サール高校は、入学偏差値のわりに大学合格実績が優秀と評判で
カリキュラムの核にできるような参考書・問題集があれば
それを完璧に仕上げることが有効だということ示していたとも取れるでしょう。
特に役立ったと思われるのが「速読英単語必修編」「1対1対応の演習」そして
「実戦編英作文のトレーニング」の別冊です。
ただし、速単や1対1はかなり大胆に改訂されていますし、当時と今とでは
入試の傾向も異なりますのであまりマネはしない方が良いと思います。
また、あえて一冊を核とはしないやり方で残された結果もたくさんあります。

「完璧に仕上げる」ための方法論は主に次回以降に譲るとして、
今回はどういう本を完璧に仕上げるべきなのか、を論じたいと思います。
結論から言えば「入試で必要な知識ができるだけ実戦的な形で網羅されているテキスト」
が完璧に仕上げるべき、カリキュラムの中核となるテキストです。
知識の網羅性が一つの条件なので、あまりに薄すぎたり簡単すぎるものは適しません。
また、実戦的な形が、単に用語や公式を羅列したようなテキストではなく
実際に出題されるのに近い問題形式が望ましい、ということになります。
レベルや形式は受験する大学・学部によって異なりますから
万人にお勧めというわけではありませんが、難関大学の合格点確保に
非常に有用であると思われるテキストをまとめておきます。

英語 1冊を核として使えるもの 
吉ゆうそうの英文読解スーパー解テク101 解釈と暗唱用例文をともに収録 CDがないのが難
ALL IN ONE 受験英語に必要なあらゆる知識を例文に詰め込んだテキスト
   リーディングの核として使えるもの
リーディング&ボキャブラリー ポスト速単必修編(改訂前)の英文集
速読速聴英単語・熟語core1900  「一石五鳥」をうたう英文集
   文法・作文の核として使えるもの
CDで覚えるネクステージ他 網羅型文法問題集の補助例文集
基本英作文300選 実戦度が特に高い例文集

数学 1冊を核として使えるもの
チャート式センター試験数学
   シリーズを合わせれば核として使えるもの
チェック&リピート 私立向け
黄チャート 一般的な国公立向け
ニューアクションβ あえて言えば国私立併願向け 
チョイス(河合出版) 数学が難しい大学向け

国語 現代文
入試現代文へのアクセス 文章が易しい大学・学部向け
入試現代文へのアクセス発展編 文章が難しい大学・学部向け
   古文
コブタン あまり時間のかけられない人向け
古文読解ゴロ565 十分な時間をかけられる人向け
   漢文
センター漢文解法マニュアル センターのみの人向け
基礎強化入試漢文 一般的な国公立向け
漢文早覚え速答法 十分な下積みのある人向け

社会 日本史
穴埋め教科書詳説日本史
   世界史
穴埋め教科書詳説世界史
   地理
はじめる地理40テーマ 東大向け
地理Bノート 一般国公立・私立大学向け
   政治経済
東進ブックス 政経問題集 どちらかというと網羅性重視
畠山のスパッと解ける政治経済爽快問題集 どちらかというと実戦度重視

センター生物
書き込み式チェックノート生物1