天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

古文2

はじめの一歩古文読解問題集

関谷浩/著 、駿台文庫
価格:882円

地味な問題集ですが、設問部分のさりげない配慮により自然に実力がついていくという良書です。応用力をつける問題集としてはZ会の「古文上達」が有名ですが、細かい知識が多すぎるため国立にはあまり向きません。堅い解説が好みの国立志望者にはこちらを勧めます。


入試精選問題集 古文

河合塾国語科/編 、河合出版
価格:940円

出典大学名だけならそれほど難しくないように見えるが、多くが本格的な文学部の問題であり実は難しい。河合出版らしく解説は非常に詳しいので、古文が難しい大学を受ける人が赤本に入る前に使います。採点基準もついているのは便利。
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源氏物語

桑原 博 監 、三省堂
価格:956円

読み解き古文単語で難解な古文への対応力をつけ、さらなる高みを目指す人はこの「新明解古典シリーズ」。「源氏」は読解のしにくさが最高レベルなので本格的な古文が頻出する大学には強力な対策本となります。もっとも数学が得意でない東大志望者なら読んでおきたいというレベル。通常はここまでやりません。


古文解釈の完成 中・上級問題集

関谷 浩 、駿台文庫
価格:999円

駿台なので解説は好みによりますが問題は手ごたえのあるものが並んでいます。記述問題中心で明確に国公立型。Z会の「最強の古文」のような私大型知識問集ではなく純粋な難問集なので、学習効果は高いと思われます。十分に読み込みをしてから挑みましょう。

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センター試験必勝トレーニング国語〈古文・漢文〉

鶴島一規/著 磯部幸久/著 、東京出版
価格:1,050円

漢文はわざわざこれをやる必要もないでしょうが、トレーニングシリーズらしく古文は相当骨のある問題がそろっています。センターで高得点を取る必要のある人はこのレベルの演習をつんでおきたいものですね。


右文版自習書 008源氏物語大鏡・評論

さつき書院
価格:2,520円

有名進学校でよく使われている古文の読解教材に対応する教科書ガイドです。読み応えのある文章が多いので難関大やセンター対策に有効。教科書ガイドだけあって値は張りますが解説も相当詳しくなっています。古文に時間をかけたくない人の定期試験対策にもどうぞ。

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センター古文解法マニュアル

三羽邦美/著 、ブックマン社
価格:1,040円

本文の難易度で言えば東大2次にも匹敵する難易度を誇るセンター古文ですが、独特の傾向・形式を利用した解法を身につけることである程度の点は確保できます。本書は解法のポイントとなる知識の運用法や選択肢の利用法について詳しく解説してあり、実戦的な内容を備えていると言えます。


読解古文問題集 難関大編

和田純一/著 、旺文社
価格:1,155円

例のシリーズに難関大編が登場。一応、記述問題の採点基準もついています。私大、国公立が両方収録されていますが、どちらも中途半端でこのシリーズが好きな人向けということでしょう。


試験によくでる『あさきゆめみし』 受験必勝!名作マンガで『源氏物語』徹底読解

大和和紀/漫画 伊藤義司/監修 、講談社
価格:1,500円

全部読んだらさすがに量が多すぎるという受験参考書としての「あさきゆめみし」の欠点をカバーした本。入試で出題された重要場面に絞ってマンガ→原文・訳→語句解説の順に構成したダイジェスト版です。ただし、語句解説は実戦的なのですが文法解説はまるでないので、すでにかなりの量の古文を読んできた上級者向けということになるでしょう。作風こそ全く違いますが、往年の名作MANGAゼミナールシリーズ(赤塚作品)と同じような構成です。


古文解釈の方法

関谷 浩 、駿台文庫
価格:999円

受験参考書というより学術書です。古文をろくに読めない人が読んでもできるようにはなりません。むしろ本文解説が皆無なので場面を無視した点を取れない解釈という悪癖が身につきやすい。一方、センターで8割確保するくらいの上級者なら「なるほど」と思えるような内容が多く収録されています。指導者には一読を勧めたいですね。