天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

現代文

高校入試30日間完全攻略国語

峰高久明/著 、旺文社
価格:1,260円

公立高校の入試問題を素材にオーソドックスな解法を習得できる良書。解説は的を絞ってて、繰り返しにも便利。漢字の問題や語注はついてないので、前もって知識系の本を仕上げておくことは前提ですが、同じテーマの文章(西洋と日本など)や同じ考え方(話題による段落わけなど)で解く問題が意図的に繰り返し配列されており、順に解いていくだけで実力がつく構成だと言えます。それぞれの設問も高校での学習につながるような形式になっているものが多いようです。

高校初級現代文 1時間のトレーニングを30回で基礎力アップ!

仲光雄/編著 、文英堂
価格:735円

一応高校生向けだけど紹介している中でも一番やさしい読解練習本。設問解説はもとよりこの上なくていねいな語注がついているので、高校入試問題に苦戦するなら先にこちらから読むのがおすすめ。 

現代文 高校初級用

泉万珠男/編 、日栄
価格:336円

個人的にこのシリーズは毎日こつこつやるよりも一気に終らせてしまう方が合っていると思うので、「2週間」を勧めてみる。3日程度で片付けてもいい。レベルは公立以上、最難関以下。設問解説は詳しいが本文解説は少なめ。また、「配慮」として加えられた設問は文法などの知識問題が多く中堅私立対策には便利だろうが、空欄がやたら多いなど難関向けにはかえって邪魔。値段からすると良書には違いないのですが、使用段階を考えると今ひとつのようです。。

現代文 教科書の要点をおさえた

阿部正路/著 、学研
価格:756円

これも難関高校とは相性が良いし、語注が豊富で解説もなかなか詳しい。さらに大量の演習を積みたいのであれば日栄社の薄い本も使えるけど、ここまでやれば十分過去問に進めるレベルに達しているのでは?


最高水準特進問題集国語文章問題 中学2~3年

文英堂
価格:998円

今度は本当に最高水準の問題集。最高水準の塾用教材として知られる「シリウス発展編」の代用になります。


全国高校入試問題正解英語・数学・国語 2007年受験用

旺文社
価格:5,565円

国語についてはこれを使って演習を積みたい。模範解答を覚えるくらい繰り返せば、自然と点を取れる答案が書けるようになるもの。
入試現代文へのアクセス

荒川久志/共著 石川匠/共著 立川芳雄/共著 野島直子/共著 晴山亨/共著 、河合出版
価格:980円

現代文のメインテキストです。本文・語句・設問、どれをとっても解説が詳しく解法もオーソドックスなので十分独学も可能だと思いますが、解法を習得するためには繰り返し解答の根拠を示す練習が必要となります。この作業はいわばボケとツッコミなのでそれを1人でやる逞しさがないときついかもしれません。可能なら指導者や友達にツッコミ役を担当してもらうのがいいと思います。レベル的にはかなり易しいところから始まり入試レベルに持っていくまさに「アクセス」。国語の進度が早い一貫校では中2でこのテキストを扱います。



 入試現代文へのアクセス 発展編

荒川久志/共著 菊川智子/共著 立川芳雄/共著 晴山亨/共著 、河合出版
価格:800円

現代文の中級者以上にとっては「アクセス」本編の欠点である本文が易しすぎるという部分を改善しています。つまり本文がそこそこ難解。一方、設問には難しいものがそう多くないので読解力・語彙力のある人なら現代文の一冊目に使ってもいいでしょう。


 きめる!センター国語 現代文

船口明/著 、学研
価格:1,050円

センター試験の解法本のなかではもっとも充実している一冊です。とはいえ、「きめるだけでは決まらない」という名言がある通り、これのあとに演習を積む必要があります。予備校などでセンター現代文の解法を学ぶ機会がある人には必要ないでしょう。このシリーズ、他の科目は厚くわかりにくい上に網羅性も実はあまり高くないという困った本が多いですが、現代文はよくできています。


マーク式基礎問題集 現代文

河合出版
価格:910円

センター試験用の問題集です。評論・小説ともにわりと良問が多く本文解説もくわしいので、解法や基礎知識を理解した人の演習用に勧められます。「基礎」というわりにはやや難しい問題も。早稲田など私大専願の場合は解法が混乱する恐れもあるので手を出さないのが無難です。本試の傾向とは少しズレもありますが、過去問は古典とあわせた演習に使いたいので現代文を集中したい場合は本書の出番となります。


得点奪取現代文 記述・論述対策

天羽康隆/〔ほか〕共著 、河合出版
価格:1,200円

簡単に記述・論述の対策を済ませることができる本。レベルはそれほど高くないので、論述中心の試験を受けるならぜひやっておきたいところ。本文解説が詳しいので知識面も強化できます。採点基準が明確なため、まとめるというよりは要素の抜き出しを中心に学習する方がいいです。文章としては易しめのものが多く、難関はこれだけで足りるわけではありません。あくまで過去問やそれに順ずる問題集へのステップです。


入試精選問題集 現代文

河合塾国語科/編 、河合出版
価格:1,000円

採点基準が詳しい伝統的な良問集。志望校の傾向に応じて必要な形式・ジャンルを選んで解く本ですが、本文や語句の解説も詳しいので形式が違う問題でも読んではおくべきかと思います。これが終ったら過去問というのが定番の進み方。出口系の解答に納得できない実力者の支持率が高いのも特徴です。国公立型と私大型の両方が収録されているので冬になってから使う人は問題を絞るのもいいでしょう。


現代文ターゲット別問題集 ハイレベル記述編

二戸宏義/共著 清水正史/共著 、駿台文庫
価格:966円

これが駿台の参考書かと疑うほど丁寧な設問解説、本文解説がなされている記述対策本。とはいっても河合と比べればやや不親切。また、適切な制限時間が設定してあるためすぐれて実戦的であり自習するのに非常に便利。問題数が少ないが、Z会の記述編と比べれば実戦度ははるかに上です。


船口の現代文〈読〉と〈解〉のストラテジー 代々木ゼミ方式

船口明/著 、代々木ライブラリー
価格:1,050円

東大を意識した記述対策本。当然東大型の国立大学志望者用です。問題数は7題と少なく実況中継的な詳しい解説で方法論を身につける。あくまでも解法本なので、後にかなりの演習がこなせそうな人に向くでしょう。テクニカル分析や解法重視の船口にしては、わりと本文解説が詳しいのもポイント。過去問や模試問題集をバリバリ解く演習にに入る前に使うと効果的です。そうでないなら得点奪取あたりで切ってしまう方がいいと思います。


現代文ターゲット別問題集 ハイレベル私大編

二戸宏義/共著 清水正史/共著 、駿台文庫
価格:924円

抽象度と語彙レベルの高い文章が中心の難関私立大学文学部向けの演習書。勝負をかけたい人が背景知識を整理したあとに使う本なので、あまり出番があるとは思えませんが、設問ごとに難易度が表示されているのは便利です。


実戦模試演習 一橋大学への国語

全国入試模試センター駿台文庫
価格:1,300円

一橋は古典の割合が少ないのでこの本が実質的に現代文の参考書となります。要約問題のように本文全体から答えを作る記述問題を集中的に演習できたりするので一橋以外の志望者でも使う価値はあります。


ライジング現代文 最高レベルの学力養成

内野博之/編著 、桐原書店
価格:1,260円

古典的な難問集で、これといった特徴はありません。ただし、他の記述対策本は東大よりの者が多いだけに、どちらかというと京大向けのような気がします。予備校本や実況中継のような軟弱な本は嫌いだという人向け。