昔から細々と存在してきた「歌で覚える系」の参考書を、一気にメジャーな存在としたのが「ボカロで覚える」シリーズ(学研)です。
ボカロで覚える 中学歴史 (MUSIC STUDY PROJECT)
- 作者: 学研プラス
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2016/04/19
- メディア: 単行本
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ボカロで覚える 中学理科 (MUSIC STUDY PROJECT)
- 作者: 学研プラス
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2016/04/19
- メディア: 単行本
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ボカロで覚える 中学数学 (MUSIC STUDY PROJECT)
- 作者: 学研プラス
- 出版社/メーカー: 学研プラス
- 発売日: 2017/02/21
- メディア: 単行本
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しかし、このボカロで覚えるシリーズはほかとはまったく違う性質を持っています。
歌で覚える系の参考書として、比較的知られているのは「七田式ソング」シリーズでしょう。
このシリーズには幼児教育の老舗で、アクティブ・ラーニングを掲げている七田式の特徴がそのまま反映されています。収録されている歌がやさしく、小さな子どもでも歌いやすいのです。しかし、歌詞に登場する語句のレベルは高いので、中学受験の世界を知らない人からは相当いびつに見えてしまうかもしれません。ともあれ、歌いやすいメロディーに多くの事項を詰め込み、繰り返し歌ううちに覚えてしまおうというのが従来の歌で覚える系参考書です。
これに対し、「ボカロで覚える」シリーズは難易度が非常に高い曲も収録しています。例えば次の曲を歌うのは小さな子どもどころか、ふつうの人間には難しいレベルというレベルでしょう。
縄文炸裂ガール -れるりり feat 初音ミク&GUMI / Joumon Explosion Girl - rerulili feat miku&gumi
この映像を見てわかるように、自分で繰り返し歌って覚えるというよりはスタイリッシュなミュージックビデオを繰り返し試聴していつの間にか覚えるということを意図していると考えられます。見て聞いて覚えるというのは受動的な学び方なので楽そうに思えますが、このビデオの内容を追いかけるのはなかなか大変そうですがやりがいもあるでしょう。難点は社会は歴史分野のみなど網羅性の低さでしょうか。
個人的には「ボカロで覚える」の難しい曲にチャレンジするのが楽しいと思いますが、実は「歌まな」という両者のいいところを取り入れた別な教材も存在するので、メインでつかうならこちらかと思います。