「ガクサン59冊目・60冊目」は学習マンガ回でした。
ただ、私のメイン監修回ではないこともあって、それぞれの学習マンガを細かく説明したような内容にはなっていません。「受験参考書としての学習マンガ」について少し解説しておこうかと思います。
「受験に必要な内容を効率良く学ぶ」という意味での学習マンガの定番が学研の「まんが攻略BON」です。このシリーズにはもとから「中学」シリーズと「中学入試」シリーズがあり、それぞれに特徴があったのですが、ここ数年で「中学」シリーズは新課程に合わせた大規模改訂により「まんがでわかる中学○○」シリーズとして生まれ変わっています。この改訂でさらにそれぞれの特徴が際立っています。
「中学」シリーズはギャグのインパクトが強いのに対して知識量は控えめで、それぞれの科目の核となる理屈や知識を定着させるのに向いています。教科書やワークの学習をスムーズに進めるための導入、あるいは最低限の点数を効率よく確保する目的での使用に向いています。
一方の「中学入試シリーズ」は情報量が多く、単独での学習でもかなりのレベルに到達しますが、文字が多いのでとっつきにくく、速習には向きません。向いているのは図鑑のように趣味的に眺めるとか、メインテキストのわかりにくいところを補強するような使い方でしょう。実は「小学生向け」学習マンガのほうが中学生向けと比べて内容が高度で文字の量も多いのです。
ただし、中学入試向けの学習マンガシリーズは全ての漢字にふりがながついていたりもするので、漢字の読みを先取りしていない(≒中学入試は考えていない)小学生でも読めるというメリットがあります。
以上をふまえて、おすすめの学習マンガルートですが、まずは語い力がないと内容理解が難しいところがでてきてしまうので語い力をつけるマンガから。
マンガでわかる10歳までに覚えたい言葉シリーズ
のびーる国語シリーズ(わりと男子向け)
大百科シリーズ(わりと女子向け)
あたりをなるべく早いうちから読んでおくといいでしょう。
そのあとは効率重視か趣味重視か、中学受験をするかどうかなどによっておすすめルートが違ってきます。