和田本の新刊「偏差値50から英語を伸ばす勉強法」がひどいという話です。
かなりやっちゃってます。
限りなくタイトルが詐欺に近い。
これが駿台全国模試の偏差値50だったりすれば結構いい内容ではあるので
完全に詐欺というわけでもないのがタイトルのうまいところです、
以下
「受かる速単やネクステージの使い方」
「高校生の定期テスト勉強法」
「英語速読力をつける勉強法」
など自分の本で一応書いた、つまり対案を出した上での論評。
「偏差値50から英語を伸ばす勉強法」は
必修英語長文問題精講(旺文社)
英文解釈のトレーニング・必修編(Z会出版)
キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 基礎レベル編(旺文社)
キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ センターレベル編(旺文社)
速読即解英語長文(旺文社)
長文読解アドバンテージ(文英堂)
ゼロからスタート シャドーイング(Jリサーチ出版)
速読英単語・必修編/同・対応CD(Z会出版)
Next Stage 英文法・語法問題(桐原書店)
の9冊について徹底的に具体的な使い方を解説する本で
これは同じ出版社の名著「絶対基礎力」と同じ構成です。
しかし、「絶対基礎力」が中学内容から入っていたのに対し、今度はいきなり入試問題から入ります。
しかも解説はさほど詳しくないものが多い。
よく解釈すれば、通信指導だから実際の偏差値50の生徒の学力がよくわかっていないということでしょう。しかし、偏差値50でこんな参考書はまず無理だが、マス層に売りたいばかりに50にしたようにも見えます。学校採用の多い「速単必須編」「ネクステージ」を入れているあたり、確かに役に立つケースも多そうですが偏差値50じゃふつう無理です。実際の偏差値50だと、ほとんどの生徒が速単必修編やネクステージ以前の知識がボロボロだからです。偏差値50台の生徒にセンター試験の設問や選択肢を訳させてみれば一発でわかります。この本で指摘されているような短文解釈は完璧だが長文がぜんぜん読めないという昔ながらの受験生はむしろかなり減っていると感じます。
ほんとうになんでこんなタイトルにしてしまったのか。
売りたいなら「受かる速単とネクステージの使い方」でいいじゃないか。
こういう本を見ると、私の本に書いた内容もタイトル次第で出せるんじゃないかと思えるので
対抗企画を出してみたくなってきました。
たぶん売れそうにない、と却下されるだろうけど。