天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

中国政府鉄道部と東京電力や文科省の10の共通点

中国高速鉄道の大惨事が話題になっていますが
忘れてはいけないのが日本でもつい最近大惨事があったことです。
両者には驚くほど共通点があります。
これを指摘する意見はそれなりに出てきていますが
http://diamond.jp/articles/-/13334
わかりやすく箇条書きにしてみます。

1 絶対安全と言い張ってきた
原発は絶対安全と言い張ってきた東京電力
高速鉄道は絶対安全と言い張ってきた中国鉄道部。

2 人災を天災と言い張る
ともに同等かそれ以上の「天災」でも大惨事にはなっていない施設がたくさんあります。
明らかにシステムの不備にも原因があるはずなのに天災だと言い張るところがそっくりです。

3 情報の隠蔽
中国は車両をうめるというパフォーマンスで話題になりましたが
日本も当初は放射線量の予想や原発内部の写真を隠して海外から叩かれました。

4 マスコミと御用学者を使った世論操作
中国は政府の機関紙に相変わらず高速鉄道の優位性を書かせて内外から批判を浴びています。
一方、日本でも政府や東京電力の御用学者しかテレビに出してもらえませんでした。

5 ころころ変わる数字
日本では放射線の基準値が簡単に変更されつづけ内外の批判を浴びています。
一方、中国では死者数が度々変わっています。

6 地域独占
東京電力は関東の電力事業をを事実上独占しています。
中国の都市間鉄道もその地方の鉄道局がほぼ独占しており、強い権力を持っています。

7 被害者感情の軽視
福島では「お墓にひなんします」「原発さえなければ」などと遺書を残す自殺者が話題に。
一方浙江省の事故では遺体を含め被害者の扱いがぞんざいで、すぐに家族と対面できないケースが多数あったとか。

8 政府の手のひら返し
日本の管政権は支持率の低下を受けて突然「脱原発」を言い出しました。
技術を誇示していた中国共産党機関紙も一転して安全を重視せよという社説を出しています。

9 ゆがんだエリート意識
中国の場合、特に地方では賄賂もらって当然と思っている高官が珍しくないらしい。鉄道部は特にエリートとも。
「誰のおかげで電気が使えると思ってるんだ」とか言っちゃう社員が多い東京電力も負けていません。

10 使い捨てられる現場作業員
福島では線量計をつけないでの作業や、原発と知らされないままの派遣などの問題が指摘されています。
一方、中国でも数年前に作業員の一団がはねられて死亡するなど安全の軽視が指摘されています。