天流仁志の受験情報ブログ

東大法学部(政治コース)卒、受験戦略研究の専門家です。ノウハウの大部分は「学習の作法」を始めとする著書で公開しており、本ブログは今のところその補完的な位置づけとなります。趣味の選挙の話もたまに書きます。

誤った勉強法の具体例とその原因に関する考察

残念なことに、「思考方法を身につける」という
勉強の本体とはかけ離れた「勉強」法(これを私は「お勉強」と呼びます)
今の日本ではまかり通っています。

例えば、問題の答えらしきものを書いてみて丸つけをする。
    意味もわからないまま文章を音読する。
    教科書や板書をそのままノートに写す。
    辞書を調べてその意味を書く。
    
これらも小学校低学年の学習法としてなら、間違っていないと思います。
読み書きの習得や椅子に座り続けること自体が目的だからです。
しかし、その後もこういった「お勉強」だけを続けていると
問題解決のための思考回路が形成されないため、学力は伸びません。
字を書いたり辞書を引いたりするスピードは速くなるかもしれませんが
それだけだと文章を読んで理解するような力は伸ばせないのです。
勉強の本体は、問題を解いたり辞書を調べたりした後にこそあります。

では、なぜそんな「お勉強」がまかり通ってしまうのでしょうか。
日本の教師は教育学の初歩も知らない無能者ばかりなのでしょうか?
私はカネとコネで地位を得た無能な管理職と、彼らを支える
奇妙な宗教的イデオロギーの相互作用が原因ではないかと疑っています。
以下、陰謀論が大好きな妄想作家として彼らの考えを書いてみます。

生徒の思考方法が身についているかを確かめるには
適切な量・質のテストが必要だな。
しかしテストを作ったり採点したりするのは大儀である。
字が書かれているかだけで成績を決めるほうが楽だ。
第一、実力で成績をつけるならカネとコネで昇進した自分たちの
危うくなるではないか。
ならば、テストや勉強は悪玉にして、「お勉強」
こそ正義だということにしてしまおう。
どうせ学力が足りない生徒なんか簡単に洗脳できるさ。
日本人の学力を下げるんだからあの国やかの国は喜んで
味方してくれるに違いない。ついでに教科書も(以下さすがに自粛

テストは嫌なもの、悪いものとか
私の言う「お勉強」こそが王道で「勉強」は邪道だというような
考えを持っている人は多かれ少なかれすでに洗脳されているのだと思います。
そういった考えには何ら科学的根拠がないからです。