この時期、10月に受けた漢字検定の結果が返ってきているという人も多いでしょう。漢字検定の成績表で注目してほしいのが書き取りなど漢字を書く部分の自己採点とのズレです。自分では正解したつもりが☓になっているということが結構あります。それも1つや2つではなく、自己採点より10点以上低かったという人もわりとよくいます。
これには「筆画を正しく、明確に書かれた字を採点の対象とし、くずした字や、乱雑に書かれた字は採点の対象外とする」という漢字検定の採点基準が関係しています。自己採点より低かった場合は「長さが違う筆画をほぼ同じ長さで書いてしまう」「止めるべきところで微妙にはみ出してしまう」といった、普段あまり意識していないところで減点されている可能性が高いです。自己採点より大幅に低い人は「乱雑に書かれた」と判断され、採点対象外になっている可能性もあります。
北海道も含め、公立高校の入試問題が易しい地域の中学生はぜひとも早い段階でこの減点を経験して欲しいと思います。同じことが公立高校の入試でもよく起こるからです。高校入試の自己採点より実際の点数が低くなる現象は国語に集中しがちです。国語では漢字の問題はもちろん、他の記述問題でも漢字を正確に書けていなければ減点対象になるからです。正確な採点基準は入試問題の難易度によって、あるいは高校ごとにも違うでしょうが、入試問題が易しく点差がつきにくければ、それだけ「字が雑で落ちる」受験生が出てきやすくなります。
最近は定期テストにしろ塾等の模試にしろ、漢字の問題をのぞけばさほど字の正確さには厳しくないことが多いかと思います。しかし、実際にそれで落ちる受験生がいるわけです。漢字検定で自己採点より低い点数を取ってしまった人は、普段からていねいに字を書き、自分の答案の字を厳しく見直す練習をしておきましょう。